わかりやすいFAQ #1

このサイトは、第159回国会に提出された「著作権法の一部を改正する法律案」に関連する情報をまとめる目的で開設されました。オリジナルは2004年6月16日に閉鎖され、情報保存の目的で公開されているこのサイトも更新停止されています。

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FAQ目次

Q. 輸入盤CDが買えなくなるって聞いたんですけど、本当ですか?

A. 本当です。内閣により今国会に提出されている「著作権法の一部を改正する法律案」によって、輸入CDの禁止が可能になります。

Q. その法案は、邦楽の逆輸入CDを禁止するためのものだと聞いたのですが、洋楽禁止というのは何かの間違いじゃないですか?

A. 間違いではありません。「邦楽の逆輸入CD規制が目的」というのが関係業界と文化庁による説明ですが、海外のレコード会社の出方次第で、洋楽の輸入CDにも同様に適用できてしまう、大変問題のある法律案です。

Q. でも、海外のレコード会社はそんなことしないんじゃないですか?

A. 洋楽の国内盤CDは、海外のレコード会社にライセンス料を払うことで制作されています。そして日本は世界で唯一、再販制度により音楽ソフトの高い価格が維持されている国です。

この2つを考えあわせれば、この法案によって日本盤の高い価格でのみCDを販売することができることになるため、海外のレコード会社にとっても願ったり叶ったり、ということです。

Q. この法案が成立したとして、なにかいいことはあるんですか?

A. 音楽愛好者にとっては、まさに百害あって一利なしです。なお、音楽業界は安い輸入盤という競争相手がいなくなることで、高額な価格の国内CDを安心して販売し続けることができます。

Q. 国内盤が出ないような「マイナーな」洋楽輸入CDなら買えるってことですよね?

A. 今回の法律案は、それらの輸入CDをも直接禁止するものではありません。しかし、
よくても値段の高額化、悪ければ市場からの消滅、といった事態が予想されます。なぜなら、現在輸入量の大半は国内盤も制作されるようなメジャーなCDが中心だと思われますが、これらが禁止された場合、残されたマイナーな輸入CDの価格に輸送費などのコスト負担が上乗せされざるを得ないからです。さらには、そこまでして「マイナーな」ビジネスを続ける必要があるのか、とそれらのCDの取り扱いを中止する業者も出てくると思われます。

また「マイナー」CDであっても、突然ヒットして日本盤が発売されることもありえます。一般に取り扱われることの少ない、本当に「マイナーな」ものは想定外としても、日本では知られていないだけで海外ではある程度の人気を持つようなCDは、取り扱いの難しさから敬遠されてしまい、その結果入手が困難になる可能性が考えられます。

Q. たとえば amazon.com のようなサイトから買うことはできますか?

A. 今回の法案では「国内頒布目的」が明記されているので、不特定多数の第三者への譲渡・販売を目的に仕入れる以外の個人的に鑑賞する目的での輸入は禁止されません。ただし、既にDVDやゲームソフトでそれが実施されているように、今回の法案が成立したことをきっかけに海外のレコード会社がamazon.comなどに対して国外発送を行わないよう契約で求めてくる恐れもあります。現に、英国では「CD Wow!」と言う香港盤を個人で輸入して英国で販売していたネットショップが英国レコード協会(BPI)より訴えられ、訴訟費用の負担に耐えきれず「英国内の消費者には販売しない」と言う条件で和解したと言うケースがあります(TIMES Online・2004年1月22日付による)。また、BPIではドーバー海峡の英国自治領・ジャージー島にある「Play.com」と言う別のネット通販業者に対する訴訟を起こしている他、amazon.co.ukに対しても並行輸入を監視しているとこの記事は伝えています。

それに、amazon.comで個人輸入が可能な場合でも英語(或いは外国語全般)が不得手な人やネットに常時接続可能な環境を持たない人は大部分、現在は可能な「店頭での輸入盤購入」と言う手段を閉ざされてしまうことになってしまうのです。

Q. 海外旅行に行っておみやげとして持って帰ることはできますか?

A.基本的にはできます。というのは、著作権法第26条の2(譲渡権)で、一旦適法に消費者へ販売された著作物の流通をコントロールする権限は、販売された地域が日本国内・国外のいずれであっても行使できないと定められているからです。ただし、あんまり大量に買い込むと今回の法案の「国内頒布目的」かと疑われて、税関で足止めを食らうかも知れないので要注意です。

Q. この法律は、いつから有効になってしまうんですか?

A. このまま成立すれば、2005年の1月から施行される見通しです。

Q. この法案について文句が言いたいんですけど、どうすればいいですか?

政府(特に文化庁及び知的財産戦略本部)、そして各政党に郵便やFAX・メールを送りましょう。国会に対しては、皆さんがお住まいの選挙区の地元議員はもとより参議院文教科学委員会と衆議院文部科学委員会所属議員に対して

を明言したうえで「海外販売用邦楽商業用レコードの輸入制限措置がどうしても必要な場合は、国際通商ルールに合致した方法で行われるようお願いします」と求めてください。

公開:2004-04-06 更新:2004-04-06