SL-C700

発売・入手してからだいたい一ヶ月くらいが経った。
一言で言えば「久しぶりにポケコンが出た」というところだろうか。
ポケットに入るLinuxが動いているパソコン。
現代ではもうポケコンというのでは出せないのでPDAというカテゴリーで出したに過ぎないのだろう。

液晶

まず、液晶が綺麗。3.7インチ程度でありながら640x480という高解像度を誇る。
色数もさることながら200dpiを超える解像度というのも凄い。通常のブラウン管で標準が96dpiであり、200というと英文字を印字するプリンター解像度として十分と言われている。
まぁ、VAIO-Uとかそういうのあるので圧倒的とはいえないが。
発色は強めぐらいである。
色相はややずれているように思えるがDTPで使わなければ十分という水準だと思う。
階調としてはこのクラスとしては十分であろう。
ノートPCと比べても遜色は全く無い、というか最近の綺麗なノートぐらいに鮮やかに見える。

外回り

SDとCFのスロットを持つ。
私の使い方ではCFには無線LANカードかPHSカード、場合によりCFメモリカードがささっている。
SDには256Mがささりっぱなし。SDは外付けHDDという感覚か。
アプリケーションは基本的に本体のフラッシュメモリに導入し、大きめで重要度の低いアプリや辞書データなどのデータ類はSDにインストールするのを私のスタイルとしている。

PCとの接続・データ交換

幾つかの方式があり、場合によって使い分けできる。
1)USB接続。これはSL-A300と同様で接続するとネットワークドライブが出現するやりかた。ドライバをインストールする必要はある。
2)赤外線接続。Windows2000でしか確認していないが、おそらくWin98SE,ME,WinXPでも出来るのではないかと思う。特にドライバを入れる必要は無く、ファイルのやりとりができる。ちょっとしたデータの場合はこちらのほうが手軽。また、ザウルス同士でもこの方法は手軽。まぁ1MByte程度以下のデータならこの方法で十分。
3)CFかSDにコピー。まぁ、いうまでもないか。
4)無線LANで接続。1)では技術的にいえばザウルスがSAMBAサーバーになってファイル共有をかけているだけなので、無線LANでも有効である。詳細は省くが、コマンドラインからSAMBAを起動するだけのことである。

本体アプリケーション

1)NetFront3.0
このサイズのブラウザとしては秀逸とはいえる。自動巡回もついたりしてまあ使っている。
パソコン並みの超ど級ブラウザと比べるのはそれは酷という物である。
ページによってはIE6.0でPIV-2Gだってぇのに重くて難儀なページがあるって言うのにそれをちゃんと表示しろという方が酷という物である。
CSSにもそこそこ対応しているしJavaScriptやらも解釈する。
IEでしかまともに解釈できない存在自体が問題のあるページ以外はまず問題をおこすことはない。
問題といえば巨大な画像が大量にはりついているページを何ページも同時に複数開いている(いわゆるタブブラウザなのだ)とメモリ不足で強制終了に陥ったりする。
まぁ、いたしかたないところか。Windowsでもメインメモリ64Mbyte程度のマシンで同じようなことをすれば大量にSWAPを起こして落ちるような気もする。
表示文字は何段階かちゃんと切り替えられるし色々細かい設定も出来る。
面白いところではブラウザ判定して弾くようなサイトに対してのものだろうが、User-Agentの変更もメニューからできる。
これは本来の主旨からはよろしくないが、事実上IE以外ははねるようなところに対応するにはいたしかたないことといえよう。
2)MoviePlayer
MP3プレイヤーとしてはまぁまぁか。MI-E1の時より細かいところでレベルが落ちているの残念ではあるが。
いちおうIDタグもみてくれるがもっと細やかなところに気を使って・・というのはスキン周りであるから今後の改善というか開発に期待したいということろか。
音自体は音とびなどもまったくなく音質もアウトドアなヘッドフォンなら十分。ヘッドフォンジャックも3.5φになったので極普通に使える。
MPEGプレイヤーとしては大分つらいか。Video-CD画質のMPEG1のデータを再生してみたところ、画面は数フレーム/秒というところで音声はまったく途切れないという音声優先再生という感じ。
解像度は問題なく液晶の綺麗さもあって美しいのはよろしいのだが、ほとんど紙芝居状態なのは残念。
CPUパワーの問題もあるのは理解できるが再生画質おとしてもフレーム数上げて欲しいというところもある。
ちなみにこのクラスのデータならば486でもほぼフル動画再生できていたとおもうのだが。。

オンラインソフト

機器の評価であるから本来は含めるべきではないのだろうが、私にとって下記の2つのソフトは非常に重要である。
SL-C700の価値を十分に高めて、常に使用する動機づけになっているのだから。
1)アクロバットリーダー(日本語対応)
有志によってリーダーが開発され日本語対応されている。これが一番大きい。
なにはなくても電子出版ならPDF形式という流れがますます強くなっている。
UNIXの世界でもそうだし、Webの世界でも許容されているようだ。
なにしろフリーやシェアウェアでもPDFへの変換・加工ツールがいくつも開発公開されている。
もちろん元締めのAdobeのツール群の強力さやサポートの手厚さも忘れてはいけない。
買った製品の取り扱い説明書も詳細はPDFでとかがますます増えているし(おそらく環境・コスト問題の影響だろう)、オンラインで文書や情報を入手しようとおもったらPDFで配布がほとんどといえる。
そんなわけだからアクロバットリーダーがあればほとんどの「ブラウザ」としての機能を満たしてしまうといえる。
逆にないと非常に困っていまい、やっぱりPCがないと、という話になってしまう。
実はリーダー自体はSL-A300の時点で存在はしていた。が、なにしろ1/4VGA解像度ではあまりにつらい。VGAになればかなりいける。
これもSL-C700だからこその大きなメリットといえる。
また「ブラウザモード」で縦表示も可能であるから縦640ライン表示ができるということである。
PDFの書面は本のイメージで作られることが多いから縦のイメージで作られたものが多く実は非常に重要である。
SVGAでさえ縦600ラインであるからそれ以上の表示能力が実効的にあるともいえる。
ただ実際に使っていると出てくるまで時間がかかることはある。しかし最新マシンでさえ数秒かかるようなものであり、そんなことより見れる、というだけでも非常に嬉しいことといえる。
「テキスト」「HTML」「PDF」の三つがみれればほとんど問題ない、それが筋というものであろう。
MS-Word,MS-Excelの保存形式なぞはバージョンアップでおかしくなったり読めなくなったりと不具合が多く、フォーマットの公開さえもなされていない。むしろ解析を邪魔をしているようにさえみえる。
このようなものを支持することはできないし、すべきではないと考える。
まあ、そうはいっても全く無視できないということもあるからHancommWordやHancommSheetで対応もできることはできるようだ。
2)辞書ソフト
Qtjitenという優秀なソフトがある。
電子ブック辞典(EB)などのデータが使える。
導入に際しては簡単とはいえなく敷居がやや高いのは否めない。
私はリーダー英和辞典をいれて使わせてもらっている。
圧縮して30Mbyte以下であるからSDにいれて重宝している。
一昔前は30Mbyteなんて常用できなかったが、いまでは気にしなくて良くなったのだから素晴らしい世の中になった。
なお、外字にも対応しているので発音記号などもちゃんと表示される。文句のつけるところがない。

回転する液晶画面

クリエが先鞭をつけたのだろうか、くるっとまわる液晶画面となっている。
画面も90度回る。これは自動でもまわるがタスクバーで「縦横表示切替」をすればどちらかを好きに変更できる。
いわゆるビュースタイルにしたときのスイッチはあまり良いとはいえない。このあたりはSONYに分があるだろう。
本体自体の重量やバランスからいって持ちにくいという感じではないが。

キーボード

なかなか秀逸といえる。少なくともちゃんと文章入力が出来る、と私は言える。
文字入力ではなく文章が入力できるというレベルというのは意外と難しいものだ。
よく考えられていると思う。
Fnによるシフトとシフトキーによるシフトがやや混乱するきらいはあるが仕方ないと私は思うし他の解決策があるかというと私には思いつかない。(もちろんこのキーを増やさずこの数で、という制限のなかでだ)
ただアプリケーションキーをその分、という思いもあるがこのあたりは妥協したのかという気もしないでもない。

一歩進んでプログラミングできるか、というとCやPerlにおいて中括弧({})を多用する言語ではちょっときつい。
キーボードの印字には書いていないので入力できないと思うのが普通だが、実は[Fn]+[↑]+[,]もしくは[.]で入力できる。
しかしながら結構これはつらい。両手で持って親指でうつ、いわゆる親指タイプでは困難である。
まあ、一度作ったプログラムをデバッグとか改良といったレベルなら十分であるといえる。

画面周り

スタイラスでつついている分にはまず問題ないのだろうが、無精して指でタッチしていると困ることもある。
液晶右側にあるアプリケーションキー領域に誤タッチしてしまう。
これは設定「キー設定」で変更できるので問題は無い。
タスクパーの時刻表示のところをタッチすると「日付/時刻設定」が現れる。この仕様はいただけない。そんなにしょっちゅうやることでもないのだからうざったくて百害あって一利無し、だと思う。
まぁ、殺すソフトがあるそうなのあるが、そんなには気にしていないのでまだいれていない。

カメラ対応

C1のころにオプション発売されたカメラカードが使える。
なにせ時代が時代でVGA解像度のカメラであるから今見ればもうこんな画質なんて、というところなのは否めない。
値段も下げているわけではないようだし、いまさら購入する価値はといえばないだろう。
今ならデジカメ自体小型で安くていいものがいくらでもあるし、このクラスはケイタイ電話にさえ搭載されているものがあるのだから。
それでもC1のころに買ってしまったような私にとっては使えるというのはそれはそれで嬉しい。
こいつはマクロ撮影も結構強いし(実は最近のデジカメはどれも数cmレベルのマクロに対応できていない)ホームページにのっけるような参考写真やちょっとした撮影には便利である。
C1の時と違って素直にJPEGで保存される。C1のときは撮影したファイルが全部まとめられて1ファイルになるなどなかなか取り扱いに難儀してしまう。
今度はごく普通に使えるのでザウルス+カメラで撮ってそのままメールするということも可能であろう。

総評

こんなもので語り尽くせるものではないがざっくりいってこんなところか。
だいたい100行程度をめどとしているのでこれはこの程度にしておこう。
使いこなしとか活用メモとかについては別に記事を起こしたいとは思っている。



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