EIZO GA-10

概観

黒とつや消しの黒がなかなかうまく使われている。

ロゴはやや鈍い銀色でバランスが良く取れているように思う。
液晶モニタなどではデザインが悪いもの(というよりあまり考えていないものか?)が多く、液晶TVでもAVデザインとして?がつくものがあるのに比べてなかなかかっこいい。

格好などはどうでもいいという人もいるが、TVとしても使う以上、かっこいい、という要素は非情に重要である。使わない時もある程度インテリアという存在の意味もあるのだ。
NANAOはAVメーカーではないが、高級モニタ屋として君臨してきている。その点の面目はとれているといえる。

いわゆるAV兼用液晶モニタというのは大抵が液晶部分と信号処理ユニットが別になっているが、これも多分に漏れず同じである。
このユニット、他の同様機種に比べるとやや大きく、重い。
無理に小さくすると性能が落ちるし、チューナーまでも欲張っていれているためもあるのだろうし、HDTVに対応したりなどのせいもあるとは思う。小さく薄くに超した事はないが別に減点になるというものでもない。

6面のうち3面はメッシュといえるくらい穴が空いていて放熱をしている。勿論ファンはないので全く静穏。前面にはロゴとAV入力4(S端子+Video+音声)、後面には残りの入力やメイン電源スイッチなど。
実は3入力+RGB+アンテナ入力があるのでそれで結構一杯いっぱいになっており、先ほどユニットが大きいといったが仕方ないとも言える。物理的にスリムにはできないからだ。

液晶パネル部分とユニットは細いデジタルケーブルでつながっている。ケーブルが3mもあるのでかなり自由度が高い。ユニットを結構遠くに置く事も可能である。リモコン受光部は液晶パネルのほうにあり、本体に操作ボタンはすべてあるのでユニットは遠くにおいても操作性に全く問題はない。
また、ヘッドホン端子が液晶パネル側にあり、その辺もちゃんと考えられている。


性能

映像

液晶TVというのはブラウン管と比べて基本的に良くない。改善はされているものの、色の再現性が悪い、残像感がある、プログレッシブ変換のレベルに問題があるものが多い(変換についてはハイビジョンやワイドTVにもいえる)などがあげられる。

逆にいえばそこが評価点の基準といえる。

色については平均という評価にしておこう。平均といっても液晶TVでも同じ程度の評価なので十分とは言える。もうちょっと濃い目のほうがいいが、調整であげるとくどくなる。

残像感については特に問題ない。字幕が高速に横に流れると読みづらいが、これも液晶として平均レベルだろう。
内蔵チューナーで見た感じでは肌色がちょっと淡く、あかっぽくなっている。まぁ、好みの範疇かもしれない。
面白いのは黒レベルをかなり細かく持ち上げているところか。
通常は黒レベルはやや潰し気味にしたほうがノイズが目立たなく落ち着くのでその方が良く見える。 基本的に黒のほうが信号レベルが小さいからSN比が絶対的に悪くなる、結果としてノイズが目立ちやすいのだ。
それを持ち上げると液晶パネルの再現性の問題で偽の色輪郭が生じる。輪郭ぽくみえてさらに偽の色がつく。
それをあえてやった、というのはNANAOがAVを知らずしてやったことなのか、それともあえて見栄えよりも忠実性を重んじるPCモニタ文化の住人ゆえか。

さて、この商品の特徴といえばD端子入力。このクラスには初めてのD4端子までの対応である。
まず、D1相当。つまりDVD入力。2−3プルダウン対応ということだが、いまいち私にはわからない(笑)。とりあえず違和感はないし、ちゃんとプログレッシブ変換はされいるぐらいはわかる。面白いのは設定にアスペクト選択があるところか。映画ソフトでワイド対応のものがある。通常のTVでは縦長に映ってしまうが、ワイドTVでワイドモードで映すとちゃんと表示されるものがある。これは垂直解像度を落とさないという利点があるが、ワイドTVなどの普及の度合いからしてソフトメーカーもほとんど用意していないようだ。

D2,D3などをやりたいところだが映像ソースを持っていないので保留。
デジタルBSチューナーを購入するまでの我慢というところか。

映像ポジション、はムービー、ピクチャー、ゲーム、テキスト、の4つにそれぞれプリセットできる。ちょっと珍しいと思ったのはバックライトが0〜100まで1ステップで変えられるというところだ。これが意外とない。ガンマは3ポジションからそれぞれにセットできる。あとは平均的かなというところ。

音声

まぁまぁ、というところか。CDでAUDIOとして聞くとちょっと足りないところがあるように聞こえる。ボーカルからちょっと下のあたりがなんか抜けているように聞こえる。
まぁ、あんまり信用してもらっても困るけど。
サラウンド、があるがこれは誉められたものではない。いわゆるTV番組ならまぁまぁだが、TVゲームなどのせいぜい複数音がなっている場合などは実に嘘っぽい音になってしまう。
基本的に切ってしまうほうがいい、という感じ。とりあえずサラウンドのICをのっけてはみたが、あまり深く考えていないという感じに取れてしまう。

と厳しく言ったが基本的には全然問題はない。
TVやPC用の適当なスピーカーとしてみれば十分上等である。
本当にこだわるのであればLINE−OUTがしっかりついているのでここからオーディオシステムに繋げば良い。

音声ミックス機能という面白い機能があるので紹介しておかねばならない。
PCモードの時に音声ミックス機能、というのが使える。PCモードの時にはTV、AV入力1〜4までの音声入力とPC入力の音を混ぜてスピーカーから出す事ができる。
AV入力にCDプレイヤー(ゲーム機でもいいだろう)をつなげば音楽を聴きながらPC操作をすることもできるし、TV番組をみつつ、PC操作をするときもとりあえずTV番組の様子を知りながら操作してはTVにもどる、なんてことにも役立つ。結構便利な機能だ。
なんでこんな単純で簡単で便利な機能が今までついていなかったのやら、とさえ思う。


その他

リモコンがなかなか御愛敬。ボタンが緑、青、オレンジ、赤など実にカラフルなのだ。
実害はないのだがいまいち本体の落ち着いたところからみるとアンバランス。 リモコン自体はかなり扱いやすいし、使いやすい。
電池も単三電池2本と標準的。
ナイトモード。押すと全体的に暗くなる。バックライトを落としているのか?
オフタイマー。10分単位で120分まで設定可能。
静止。画面静止ができる。TVをみている時などは便利かもしれない。

いわゆるチャンネルプリセットであるが、全部がUHF帯である私の住んでいる領域ではオートは見事にぼろぼろに失敗した。まぁ、これは御愛敬。
それよりもTVチャンネルセットで面白いギミックがある。チャンネルコールで4とか数字がでるのが普通だが、チャンネルセットメニューで任意の3文字までの名前をつけることができる。選択できるのは英大文字か数字のみだが、例えば4chを選ぶとNTVと表示できるようにも設定できる。
まぁ、どうでいいといえばどうでもいい機能だが面白い。

メニューの場所は工場出荷ではど真ん中だがメニューで簡単に動かせる。私は左上端に動かしている。

総評

総じてよくできている。138000円(実売)と値段も機能、性能からいっても高くもない。
高級感についても手を抜かないところは好感がもてる。
結構好評なのか、限定モデルも出るようだ。パールホワイト、うーん、私はそっちのほうがよかったなぁ。キーボード、マウスともに白だからそっちのほうがバランスが取れるのだ。

特にデジタルBSチューナーを買おうかという人にはお勧めできるといえる。私などはその部類に入る。いわゆるハイビジョン信号対応のモニタなどは高いものだ。大画面がほしい、という向きでもなければ十分だ。
なにせXGAモニタであるから16:9表示しても使えるライン数は576ラインもある。いわゆる有効ライン数が1080本のインターレースであるからほとんど解像度を落とさないで表示ができる。これは通常のTVやワイドTVでは得られないものだ。
また、他の液晶モニタではできない特徴である。

PCの画質については言及しなかったが、これはなんら問題ないのでなにもいわなかった。 さすがはモニタトップメーカーの面目躍如というところか。


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