シャープ液晶ハイビジョンテレビ(LC-30BV3)

メーカーのWebサイトは最低ランク

まず最初に苦言を呈しておく。
シャープの液晶テレビアクオスはシャープにとってのこれからの重要戦略商品らしいが、メーカーのページの構成があまりにも劣悪だ。

Webで情報収集が癖になってしまっている人間にとって、まずトップページに行ってその仕様を確認することであろう。

が、あろうことかまともに仕様や商品像が見えてくるようなページ作りがどこにもない。
いわゆる、思わず買いたくなってしまうようなイメージ戦法といってもいいだろう。
せめて、技術的に偏重して端子構成にいたるまで詳細に解説をする、逆にただシーンを並べて思わず買いたくなるような宣伝文句を並べ立てる。どちらでもかまわない。客のターゲットをどちらに見ているかだけの話だ。
しかしそのどちらもないのだ。
これでモノを本当に売るつもりがあるのか?このサイトの意義はなんなのだ?といぶかしんでしまう。

いや、それ以前に商品のスペックも満足にわからない。
自分を満足させてくれるかどうかもわからない。これで客が買うと思うのか。
むしろ不信感を抱かせるだけにしか見えない。点数をつけるとしたら0点どころかマイナス点だ。

なにかなぞるだけでポップアップしたりと仕掛けは凝っているようだが肝心の内容があまりにも貧弱でその仕掛けが却っていらつきをおこさせるくらいだ。これについては猛省をして欲しいものだ。
というか、どっかに外注でだしてノーチェックで通したのか?
幹部クラスや企画営業部門ははこのサイトを見たことがあるのか?なんとも思わないのか?

これはここに限ったことではなくシャープのサイト全体にいえる。
例外はザウルスのサイト関連ぐらいか。もっともここは詰め込みすぎて整理されていない感じがあるが、まぁ、中身からっぽのサイトよりははるかにましだ。

だから今回のメーカー情報は商品紹介ページではなく、ニュースリリースとした。
こっちのほうがはるかにたくさんの情報を得ることが出来る。

私自身は結局ニュースリリースとお店に行ってのカタログ入手と実物を見て操作しての調査とあいなった。
それでもわからないところはお店に頼んで取扱説明書もみせてもらった。
せめてカタログ丸写しぐらいの情報はちゃんと載せておいて欲しい物だ。

PCモニタとして

普通のハイビジョンモニタと違ってのアドバンテージとしてPCモニタとしての利用がある。
液晶モニタは本質的に解像度変換回路が必要であってPC対応とするためのコストはブラウン管のそれと違って差がでにくい。
ここがブラウン管のTVとの値段差としてどうしても縮められないネックとなりうるが、むしろ積極的にパソコンでの利用を前面に出して付加価値としてその値段差を納得させるほうが得策であろう。
なにしろ30インチワイドクラスの液晶モニタなど業務用を除いて存在しなかったのだ。
当機に使用している液晶は1280x768解像度を持つ。いわゆるWXGAである。
実売60万台という高額であるが、大型液晶モニタでかつハイビジョンテレビである、ということを考えれば、絶対的に高価ではあるが、他に類比するものがない、比較すればべらぼうに高いというわけでもない。

PCモニタとしての使い勝手

基本はXGAモニタとなるだろう。1280x768の解像度は一般的ではないからだ。
その場合1024x768で中央部だけの表示となってしまい、非常にさびしいのは事実。
しかし、それでも巨大さはやはりすごいものがある。
発色もかなり良い。まぁ、ハイビジョンテレビとして供するに値する液晶なのだからそうでなくては、ともいえるが。
自動同期調整の調整範囲が小さい。クロック±32、水平位置±64、垂直位置±32とややこころもとない。
ノートPCなどでは大きく標準からずれるものがあるから合いきらないこともあるだろう。
モードはリアル、ノーマル、フルの3モードが選択できる。リアルは拡大処理なしでそのまま表示、ノーマルはXGA解像度に拡大処理して表示、フルはWXGA解像度に拡大処理して表示、となる。

WXGAには対応していない?

取り扱い説明書にはWXGAの周波数の記述がある。これの推奨グラフィックカードなどの記述はない。
普通はWebサイトにでもなんらかの情報があるものだが既に述べたようにそれ以前のお話にならないサイトだ。
調査するとパイオニアのPDPモニタに対応としている1280x768解像度をサポートしたグラフィックカードが存在する。
それはI/OデータのGA-S2K32である。いまどきSavage2000でしかもPCI接続でしかも市価で2万円などというものを使いたくはないのだが、ここは選択肢なしと考えて購入に踏み切った。
しかし見事に失敗であった。
グラフィックアクセラレータ側で1280x768解像度にすることは造作もない。しかしディスプレイ側はあいかわらずXGAのままである。
よくよく見てみると、水平、垂直周波数ともにWXGAモードというのは殆どXGAと変わりがない。
とすると一体どうやって判定をしているのだろうか。
もしやとおもって画面表示モードをワイドにしてみたが、文字の縦線抜けがおきているし、解像度表示でも相変わらずXGAのままであって、単にひきのばされているだけである。
ほかの垂直周波数でやってみても同じことで何も進展はない。
一体何を持ってWXGAと判定しているのかわからないことにはどうしょうもないが、さりとて一通りの組み合わせをやったのだから問い合わせたところで進展が生じるとも思えない。
元々I/Oデータのカードが対応などとはどこにも書いていないのだからこれ自体の責任は勝手に判断した私にある。
しかし、腑に落ちない。世の中に他にはこれの下位機種のGA-SV432しかこの解像度を表示できるものがないのだ。
いや、私の探し方が悪いのだろうか。そう合って欲しい物だ。


まぁ、PCモニタとしての使い勝手を期待してはいけないのかもしれない。
その点はとりあえずこのぐらいにして気を取り直していこう。

デジタルBS

ハイビジョンといえばデジタルBS。
デジタルBSチューナー付きでないモデルもあるがここは思い切って付きを購入した。
こういうものは付属のほうがはるかに使い勝手で違うというのは経験済みだからだ。

さて、デジタルBSでデジタルとの相性の良い液晶、となれば内部デジタル接続で鮮明な画面、と期待するむきもおおいだろうがそれは見事に外れである。
縦線などをみるとゆらゆらとしている。これは間違いなく内部でアナログ接続をしている証拠。
よって電子番組表の文字もキレがわるい。
これでは液晶テレビであることの魅力が半減。なにやってんだか。

電子番組表のつくりもはっきりいってへたくそ。画面になんで民放全社くらいの表示をしないのか。
ただ裏番組表のアイデアは良い。ただもう少し表示文字数増やすべきじゃないのか?

誉められる点としては1280x768解像度でこれにフルに表示すると16:9ではないので縦横比率が間違っている。
本当は1280x720なのだ。(画素は1:1の正方形ピクセル)
そのためにこれの切替設定が可能だ。まぁ、あたりまえの機能といえばそうではあるが。

やはりデジタルBS内蔵でよかったと思っている。
実験的に外部のデジタルBSチューナーで使っていたが、途中でなんでこんな馬鹿なことやっているんだろうと思って1日たたないうちにやめた。後で述べる2画面機能のこともあり内蔵のほうがメリット大である。

入力は3+1

1というのは出力兼用端子となっている。
入力1つをつぶす代償として音声出力が可能だ。
外部オーディオで使いたいという人には実に便利な機能だと思う。
TVだからスピーカーがついているが、取り外しが可能である。
音声出力を外部アンプにつなぐ人はわりと多いという想定なのだろう。
そしてこの出力はTV側の音量+−で変化させることができる。これは思いのほか便利。(固定も設定可能)
音量表示が勿論画面にでるが、そのほうが良いのは確か。
外部入力からの音声もいうまでもなくここから出て行く。音質を厳密に問えばこんなところを通すのは劣化の原因ともいえるのではあるが、ビデオやゲーム機や簡易なDVD再生ならば便利さが優先させるだろう。
事実このような構成でつかっているがアンプの切替をしないでいい分だけらくちんである。

なお、標準のスピーカーはこのクラスとしては良いと思う。
しかしちゃんとしたオーディオシステムにかなうものではないのはいうまでもない。

2画面はおまけか

2画面機能があり、異なるソース、地上波TV、デジタルBS、外部入力のくみあわせで2画面表示が可能である。
例えばある放送をみながらナイターをみるとか、まぁ、2画面自体はいまさら特筆するような機能ではないが、便利なものである。
しかしながら切替が遅いのが難である。画面の切替が遅いのはまだしも、音声まで消えてしまうのはいかがなものか。

ついでに静止画機能。静止させると2画面のようになって片側に静止画、片側に動画という表示になる。
うーん、といったところか。1画面状態(?)で静止するモードも欲しかった。

なお、PC入力では静止画は出来ないし2画面もできない。

画面サイズ切替は良い

画面サイズモードとして、オート、ノーマル、ワイド、シネマ、フルに切り替えることが出来る。
通常はノーマルだが、最近は16:9表示、つまり“上下に黒帯”モードでの映像もわりと増えている。
映画などでも結構みかけるし、CMなどでも多い。
そのときに16:9サイズのTVで使うと良いのがシネマモード。
昔は遅かったり誤動作がみられたものだがこれに搭載しているのは気持ちよいくらいである。
字幕が黒帯部にあってもうまいぐあいに勝手に動いてくれたりしてちゃんとはまる。(はみ出ていることもあるが)
普通はオートで問題なし、である。
このあたりはTVメーカーとしての面目躍如といったところか。

オンタイマーはうれしい

ひさしく削除されていたオンタイマー、つまり指定時刻に電源が入る機能。
いわゆるめざまし機能。
デジタルBSで自動的に時刻があわせられるようになったこともあるのだろうが単純にうれしい。

総評

ともかくもでかい画面であることがなによりものメリット。
ブローダーバンド環境でネット上の動画をこのきれいででかいモニターで見ているとなにか次の時代を感じさせるという気持ちになってくる。
ホームシアターPC(HTPC)が流行っているようだが、そのモニターとしても筆頭と考えても過言ではないだろう。
普通はプロジェクタらしいがそうもいえない家庭も多いだろうしなによりも簡便性に欠ける。

しかし逆に大きな欠点は値段ということになる。
目標としていると聞く1インチ1万円、ぜひとも頑張って欲しい物だ。
このクラスで30万円代になったら一段と購入層が広がることは間違いない。



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