トラック20台以下の運送会社が適正運賃で優良荷主を獲得する方法

著者:高橋久美子

題目が長いが、キモは「優良荷主」というところだろう。
これは「優良取引先」と読める。

「トラック20台以下の運送会社」とは「中小企業」と読める。

内容は本当に題目通りの運送会社向けのレシピ本だが、一般の中小企業、いや、大企業であっても通じるところがあるのではと想うのです。

話は「日本的商慣習」でよかれと思っていることでも「それがムダ」であることから話は入っている。
「これをやったら仕事やるから」とか「今回は特別にこうしますので次もお願いしますよ」という奴だ。
実体験を持ってきっぱりと否定しているからとてもリアルだ。
日本でも大概“騙される”し、海外なら当然のように通用しない。
なのに愚を繰り返す。
例えば中国相手の宝石商談会の様子がテレビで放送されていた。
初めての中国商社相手の商談であり、今後の顔つなぎをしたいからという思惑で、値札価格どころか損覚悟で売ってしまう。
ところがその後が全くない。当然、その場限りだったのです。

同様の商談が翌年あったのだが、その会社はいないし、それどころか前年の話を聞きつけて他の会社が「あそこよりももっと安く出せ」と言ってきたそうです。

これも会社によかれと思ったが、単に“うちはカモです”という宣伝をしてしまっただけ、という話なのです。

また、電話営業や訪問営業もきっぱりと否定しています。
それで成功するのは「偶然」で起きたことに過ぎず、そんなものに頼るやり方はそもそも間違っているというのです。
では何が効果的かと言えば“チラシ作成”です。

もちろん適当にチラシを作って配ってもムダです。
ではチラシに何を書くべきか。
この本ではそのノウハウが(もちろん経験やコンサルタントの実績をもって)丁寧に書かれています。

ここのポイントはチラシを書く前のプロセスでしょう。
例えば「自社の強みはなにか」を考えるという、マネジメントの基本を要求しています。
「競争力(強み)を明らかにしてそこをアピールすることが宣伝(チラシ)には必要である」という、どんな会社にも共通する話が語られています。
もし、それが無ければ価格競争に陥るのは必然だ、ということです。
それが題目の「適正運賃」に繋がります。

私はこの本の対象者では無いので、後半は具体的すぎてあまり参考にはなりませんでしたが、前半はなかなか考えさせられる事例や考えが書いてあり、面白いものでした。
こういう拾い読みができるのもUnlimitedの利点なのでしょうね。
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