あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。

著者:日野 瑛太郎

まあ、会社で言ったら“常識的に”白い目で見られるのは確実な、ミモフタモナイ本。
なぜかと言えば私も昔から全く同意であり、ほとんど書いてあることを自分でも実行して(しまって)いるからです。
それでも在籍させて貰っているのだから、その点では会社には感謝しています(笑)。
少なくとも残業代はきちんと払われており“取りっぱぐれ”はゼロであり「あたりまえ」ですが、無駄な対立とかが起きたことがないのでありがたいことです。

個人的には、例えば残業代を払わないことを正当化しても構わないとは思っていますが、それならば対外的にそのことを公開して「払わない」ことをきちんと説明した上で求人をしたということが前提条件です。
事前の了解、情報公開をきちんとしないで「暗黙の了解」なんて言葉を発するのは、だまし討ちであり、社会人として最低の行為であり、それこそ社会人として「甘え」としか思えません。

そもそも「暗黙の了解」というのは双方の自然発生的な了解の元に成立するものであって一方的な価値観要求で成立することを強要するものではあり得ません。

まあ、「社員一人一人が経営者目線」的なことは言われたことがあり、その時に「じゃあ、経営者は何の仕事をするのか」「対称性を考えて経営者は雇用者目線も持つということか」という趣旨の質問をして白い目で見られたことはあります。
これも論理的にそう考えざるを得ない言葉を聞いたから、それに対して確認したかっただけなのですが、どうも気に障ったようなのです(笑)。

また「一つ上の階級の仕事をしろ」と言われたときは「じゃあ社長は何の仕事をするのか」とか「実質的な降給ですか」という趣旨の質問をしましたが、これも同様です。

論理的にそう考えざるを得ないから質問をしたのですが、考えてみれば「論理的な思考をしろ」という要求をされたことはありませんでした。

この本を読んでからは試しにこういう“口ごたえ”は辞めてみています。
そうすると楽なんですね。
何か上司などからの話は黙って聞いて流せばいい。
何も聞かなくてもいいし何も考えなくてもいい。
メモは取っているフリをしていればいい。
思考を停止すれば、真剣に聞くという姿勢が自然と失われますから。

結果として質疑応答が無いから話も早く終わる。
なるほど“賢い”人は最初からそうしていたんだ、と改めて気がつきました。
まあ、考えない方が私にはストレスなのでいつまで続くかは分かりませんが。

つまり、こういう話を部下にする自体が「ムダ」なんですよねえ。
ムダを省く、今で言う働き方改革とかいうのが茶番にしか見えないのはこういう根本的なムダが全く排除されずに蔓延し続けているというのが原因なのでしょう。

そういえば「残業代をまともに払ったら会社が潰れる」なんて言葉も聞きますが、それって違法行為自慢ですか?と問いたくなります。
普通に考えてその会社は経営が破綻しているってことを自白しています。
破綻を違法行為で維持しているということです。
不払い自体も違法行為ですが、パワハラであり、あるべき支出をごまかしていたのですから粉飾決算の疑いすらあるということです。
粉飾決算では従来はなかなか有罪にならなかったのですが、ホリエモンは投獄されたわけで、本来は投獄されるような罪なのです。
経営に「甘え」があるとしか言いようがありません。

仮にこういう会社だらけだとしたらば、今の「働き方改革」とかいうものの前提が全く間違っていて、当然ながら結果としてそこから導かれる政策すべてが全くの茶番劇とならざるを得ません。
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