グランツーリスモ

対応機種:プレーステーション
ジャンル:カーシュミレーション

SCEI自らのでばりである。
しかも売り上げナンバーワン。となれば、偏屈ものの私は「どうせまたいつものやつだろう」とおもうに難くはない。しかし、それが大きな勘違いであった。
なにが凄いかというとこれには「プレステ2000万台の自信のみなぎり」という衝撃が伝わってきたことであった。

その前にどうしてもかたらねばならないゲームが存在する。それは「F1WorldCircuit」である。AT互換機で動くゲームであり、まだ486DXあたりが全盛の時代であった。
私は大抵のカーレースゲームは少し遊んではつまらないといって捨てていた。やっていてなんだかおもしろくないのである。唯一の例外が「F1WorldCircit」であった。
これはまがうことなき、「F1シュミレータ」であった。
どのくらいかというとこれを遊んだ後にF1の実際のビデオや放送をみるとなんだかオーバーラップして見えるというくらいである。
実際のF1をみては「なるほど、こういうコーナーの攻めをするのか」などと逝ってはゲームでやってみるなどということが現実としておきてしまうのである。
そして現実にF1レースをみながら自ら操作しているような錯覚に陥るのである。

さて、アーケードの世界ではというと、まず「ポールポジション」というゲームが有る。もはやナムコクラッシック(PS)という世界にあるようにもう10年は優に前のゲームである。
誤解を恐れずに言うとほとんどのゲームがこの世界から脱しきれていないのである。現在まで化粧でごまかしてきた、ということになろうか。ややシュミレーションの味をつけくわてきたものがセガから出てきてはいるが、どこか割り切れていない。
製作者側もその理由はわかっていながら脱しきれない自覚はある。その理由は「日銭をかせぐアーケードという足枷」である。

しばらくこの状態が続いた。日本の誇るべき先端技術が注ぎ込まれるアーケードでこの状態。ましてやパソコンは日本ではグラフィックの弱いPC9801系、CPUパワーの上がらないX68Kと、もはや暗黒時代ともいえる状態におもえた。そしてパソコンを凌駕するパワーを持つはずのゲームマシンであるSS、PS、N64がでるも、所詮は子ども相手のゲームとしかとれないようなものばかり。唯一の救いは古くからシュミレーションでは歴史がある海外産であった。
いつしか古くよりAPPLE、Amiga、PC互換機と培ってきた技術力と伝統を持つゲームメーカーを擁する外国からやってくるソフトしかみえなくなっていた。

国産ではもちろん、プレイステーションなぞにまともなゲームがでるわけがない、という偏見があったことは否定しない。
事実プレーステーションに私が満足する「ゲーム」というものが存在しなかった。

ところがこれは違う。デモをみたときはこれは例のごとくCGアニメで作っているんだろうと思い込んでいた。ここから根本的に違っていた。ゲーム中の画面だったのだった。
まず、特に日本では中身はともかく、見栄えのはったりが大事である。その点でも十分にすぎる。PSのグラフィック機能をしっかりと有意義に使い込んでいる。
その上、動きに理屈がある。動きが自然というのは物理現象を細部に渡って再現しているという裏付けである。それは単なるグラフィカルな部分だけにとどまらず車の挙動という、ゲームの本質的な部分にも大きく関わっているのが重要な点である。

大抵の車ゲームは「ハンドルを曲げればそっちに曲がる」のである。最近の味付けとして「ドリフト」という要素を付け加えることであたかも自然さを装うがこれはまた違う。
これはしっかりとやっているようだ。FR、FF、MS、4WDという車の分類があり、挙動が明らかに違う。重い車は当然のごとく止まりにくいし、動いたり曲がったりするまでに軽い車に比べてほんのちょっとの遅れがある。私は限界でこのような多種の車を実際に動かした経験はないし、車の運転技術などはほとんどないに等しい。しかし、物理的にこうなるだろうという予測はつくし、そのとおりに動いているという納得感が得られる。
私にとってはそれだけで十分な満足感を得られる。
もしかしたら車運転のエキスパートの人達には物足りないのかもしれないし、なにかが違うという感覚がまたあるのかもしれない。でもそれは私としてはどうでも良いことだ。
さて、このソフトの「ウリ」とはなにか。私が感じたものをあげてみたいと思う。


この辺がそそるものがあるのであろう。

残念なところもある。これは個人的なわがままはあるのだが。 まぁ、私の贅沢はともかくとして、実は結構みんなこういうソフトを欲しがっていたということだった。
本物のカーシュミレーションはゲームとして成り立たないとか、日本にはそぐわないとか、作る側も、評論する方も思っていただけらしい。
推測だが、もしかしたらこれを企画して動いていった人達ももしかしたらアメリカの本物のカーシュミレーションを見て育ったひとたちなのかもしれない。
なぜ日本発でこういうゲームがなかったのだろう、と思ったのかもしれない。
それを現実に創り上げた彼らには大きな拍手を贈りたい。


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