CompactDisk

CopmactDisk この面白きもの

20世紀の偉大なる発明と数えられるCopmactDisk、既にCDといえばComapctDiskの略語として定着してすでに長くなる。
音楽の配布メディアとして既にいわゆるレコードはアナログディスクと称され片隅に追いやられ、完全なるトップクラスの地位を占めている。
カセットテープ(MT)とかMiniDiskもほとんどないに等しい。
これほどトップの位置を占められたわけを考えるとおもしろい。

まず、取り扱いが簡単。わずか直径12cmのディスクでアルバム一枚が入る。
保存場所も勿論だがそれ以上にアナログディスクの時はそれをプレイヤーにかけるだけでも結構な労力であったのではないか。
子供の頃はあれを片手で持つ事さえも困難でターンテーブルにようやくおいていた覚えがある。それでも我が家には途中から自動ヘッドローディング機能のプレイヤーが導入されためあとはスイッチを押せば良かったからましであった。それまではレコードに傷をしないように針をどきどきしながらおいたものであった。
埃がつけば専用のクリーナーで拭いたり、針が痛めば取り替えなければならないし実に面倒といえた。

そんなものぐさな人間でもCDは誰にでも扱える。別に指紋がついたりして多少汚れても音がおかしくなるでもなく、それでもちょっと拭けば奇麗になる。
掃除なんてしなくたって大丈夫だし、気になればCDクリーナーをぽんといれればそれで終わり。
レコードは置く場所に困るものだがCDならケースに入れて平積みにしておいても大丈夫。直射日光にさえ気をつければ大丈夫。

配布するほうも安くて都合がいいらしい。プレス代は今なら一枚数十円かそれ以下という話しもある。なにせ個人でCD-ROMをプレスするとしても(初期コストを除けば)それでできるらしい。

CD-Rのメディアによって音が違う?

この話題についてはCD-Rが一般的になってきた数年前からちらほら聞くようになっていた。実を言えばCD-Rが個人の手に届くようになってきた5年くらい前から話題にはでてきたのだが。
そして最近、impress主催のAV-Watchおよびゲームラボ誌において連載という形で解釈が載っていた。
読んでみた感想はといえば、おぼろげながら根拠なく考えていたものとほとんど同じだな、というところだった。おそらく多くのその筋の人たちもそう思っていたのではないか。
実際に実験することは実に大変だったと思うしそれを行った事は意義があったと思う。

ばっさりと要約すれば音が違うのは事実という事だと思う。

CDプレイヤーの“からくり”

まずCDプレイヤーによって音が異なるか、という事象から考察する必要がある。
CDが真のデジタル記録であり、それを忠実に再現しているのであればプレイヤーごとに音が異なるはずはない。しかし、プレイヤーに価格によりクラスが分けられ、音が違うということになっている。
なぜか。CDがデジタル記録なのは間違いはない。しかしそれを忠実に再現しているとはいえない、というのがそのカラクリである。
十年前の話しだが、とあるプレイヤーメーカーがCDの読み取りにおいてエラーが起きたらLEDを点滅させようという話しがあったそうだ。しかし、それを実際にやってみたところLEDがほとんどつきっぱなしになってしまい、これではあまりに体裁が悪いというのでとりやめになったらしい。
CDの読み取りエラー復旧システムは念がいっている。詳しく言い始めると一冊の本になってしまうので適当に言ってしまえば、かなり状態が悪いケースを想定し、さまざまな技術と発想が詰め込まれている。かなり読みとんでしまってもそれなりにちゃんと聞こえるようにできる、というところか。それは結果的にかなりアナログ的にも見えるくらいだ。
実際にCDに傷をつけてもそうそう音飛びはしない。
データが欠落すればもしそのまま再生すればノイズになる。しかし、欠落すれば前後関係から適当に埋めてしまうのだ。たとえば1,2,○,4,5と並んでいたとしよう。○は欠落したところ。ここを3にしておけばまず無難。
もちろんもっと事態は複雑だからいろんなやり方がある。で、そのやり方次第で音が決まるだろう。

さてここで気がつくと思うが、つまるところ実はCDプレイヤーは音を作っているのだ。

CDに傷をつけると音がまろやかになる、という話しがある。これは上記にあるように音を適当に埋め合わせる。つまり上記の○が実は10だったとしても3にされてしまう。これにより急激な変化が消え去り、ゆるやかな変化になる、つまり音の変化が少ない、つまりまろやかになるということになる。

CD-Rの話しに戻る。

現在ではほとんどないが、音楽用のCDプレイヤーで読めないものもあるという。ということは、とりあえず読めるものでも結構エラーが頻発していたものがあるかもしれない、ということになる。
読めなくてもある程度は音を作ってでも再生する。その程度は読めるデータ量、逆にいえばエラーの量、それはどれだけ音がプレイヤーによって作られてしまうかを左右し、その結果の音色が変化する。
つまりCD-Rメディアとの相性により音色が変化するという事になる。

記事には面白い事が書いてあった。プレスCD(通常に売っているCD)よりもCD-Rにコピーしたほうが音が良くなる、ということらしい。
これは考えてみれば面白いし納得がいく。
プレスCDはプレスで作っているし、取り扱いの問題もあって結構精度が悪いらしい。機械的にたわんだり歪んだりしている。たわむと回転むらも起きやすいし正しく情報の並んでいる穴をトレースしにくくなる(溝からはずれるようなもの)ことになる。
結果、CDプレイヤーでエラーが起こりやすい。
それをCD-ROMドライブでデジタル読み出しをすればまず完璧にその情報は読み取れる(CD-ROMドライブはエラーが起こればリトライするからだ)。
それを機械的に歪みの少ないCD-Rメディアに書き込む。プレイヤーとの相性もあるだろうが、相性さえ問題なければむしろエラーがおきにくいといえる。
つまり、原音に忠実、という方向になるのは十分ありえる事といえる。

CDは音が悪いのか

技術的には44KHzサンプルであるから22KHz以上の音は再現できない。一般的には可聴周波数以上だからといって切っているのだが、これ自体が致命的ではないのかという論議もある。このサンプリング定理自体を疑問視する人もいるくらいだ。

まぁ、そういうのはとりあえずおいておく。

それ以前に確かにこれに絡む問題点が存在する。
サンプル(デジタル化するとき)において、折り返し歪み、というのが生じる。22KHz以上の音をサンプルした場合、あたかもその周波数を壁にして折り返すように偽の音が生じる。
そのために、サンプルする前に信号中の高い周波数成分を除去する必要がある。
出来の悪いMP3エンコーダで低い周波数でエンコードすると嫌なギシギシいうような音が聞こえた経験があるかもしれない。それがまさしくそうである。CDではもっと高いところで出るから気がつきにくいかもしれないが、ちゃんと処理していないと気になるひとには気になってしまうだろう。さすがに今ではそんなものはないだろうが、CDの初期ではあったかもしれないと思う。
CDのころはまだ私も学生であったので知らないが、DVDでも初期は映像において同様な問題のあるDiskがあったのだから音楽・映像のプロとはいえど理論を知らないとそういう事が起きてしまう。

既に述べたようにCDプレイヤーが完全に情報を読み取れない、ということもある。
最近はかなり良くなっているわけだが逆にいえばここ数年まではひどい状態だったのかもしれない。加えて高級CDプレイヤーが殆どないのも災いしていたのかもしれない。
世間一般ではデジタルだからどれでも音は同じ、という幻想に浸っていた/いるのだから。

勿論私を含めて適当なオーディオシステムで適当にボーカル重視のものばかり聞いている向きには大差ないのは確かなんだろうと思う。
でもクラシックやジャズなど音一つ一つを大事にする世界にとっては良い状態とはいえなかったのだろう。

だからこそCDもデジタルメディアだからどれでも同じ、ではない。 そこに面白い世界があるのだろうか。 デジタル技術にはデジタルの世界があるのかもしれない。 デジタルで接続する動きがますます大きくなっているし、現在デジタルで全部処理するというアンプが出てきたり、1bitオーディオという世界も出てきたりいる。 人間はなにもデジタル情報では捉える事ができない。それを音というアナログに変えないといけない。そこに完全ではない、デジタルではかなえきれないおもしろさがある。



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